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【Part5】輝く未来への投資〜日本を育てるリソース配分〜

こんにちは!

NickBookブログを覗いていただきありがとうございます!

 

今回は「シン・ニホン」から学んだことのPart5です!

Part4はこちらからどうぞ!

 

目次

 

これまでの重要なポイント

・日本はデータ×AIに関して大きく遅れをとっている
・このままでは日本の産業は衰退していく一方
・時代はとてつもないスピードで変化している
・未来 = 夢 × 技術 × デザイン
・日本が復活するためにはデータ×AIにおける第二,第三の波で勝負を仕掛けるしかない
・これからは「普通ではない人」が求められる
・若さは才能!
・仕事とは強い力で何かを大きく変えること
・教育を刷新するべき(自分らしさの育成)

 

前回は未来を想像する人材を育成するために初等中等教育を刷新するってことを学んだね!

そうじゃな。今回は大学を始め、未来に投資するべきという話じゃ。

 

科学技術の研究予算

研究機関の現状

研究予算額

 アメリカはトランプ政権になった後、研究予算の増額が話題になった。

 

しかし、日本の研究予算(国立大学の予算も含む)はなんと2017年まで微減傾向だった。

 

アメリカや中国はこの研究予算で競っており、日本は完全に遅れをとっている

 

アメリカも中国も日本より人口が圧倒的に多いから仕方ないんじゃない?

これならどうかな?

 

学生1人あたりの研究費

国内トップの東大京大でさえ、かなり少ない

 

米国の主要大学の方が4〜5倍多いというレベル。

 

1人あたりで、そんなに差がついてるんだ…

そうじゃな、ただ単に日本政府の研究に対する熱意が足りないんじゃな。

 

研究予算の仕組み

 日本の研究予算は、国の審査を受けて認められればその金額分支給される。

 

いわゆる、競争的資金だ。

 

でも、研究予算ってそんなに重要なの?

未来を創造するためにはとても重要なんじゃよ。

 

研究予算の重要性

研究予算と論文数

  研究予算が多ければ多いほど論文の数も多くなる。

 

日本はノーベル賞を受賞するレベルの論文を発表できている。

 

しかし、質の良い論文は論文数が増えれば増えるほど多く生まれる。

 

したがって、論文数を増やすことが質の良い論文を生むことにつながる

 

高レベルの優秀な研究者がいなくなる

 研究者ももちろん待遇が無関係というわけではない。

 

より予算もあり、給与水準も高い場所で研究したいというのは当然の考え方だ。

 

日本では、現在研究予算が少ないため給与水準も他国と比べて低い。

 

そのため、他国が日本より高い水準の研究環境(予算)と給与を提示してくれば、優秀な研究者は海外に流れていく

 

博士号取得者の減少

 研究のサポートがなければ、学費は当然上がってしまう。

 

したがって、自由に研究できる学生が減ってしまい、博士課程まで進む人材が減ってしまう

 

ちなみに、主要国で博士課程の学費が必要なのは日本だけ

 

アメリカの研究大学では生活費や医療費までサポートされている。

 

日本でも免除される制度はある。

 

しかし、その制度ではアルバイトが禁止になるにもかかわらず、仕送りがないと厳しいレベルの金額しか支給されない。

 

競争的資金の影響

 競争的資金では、メインの分野を研究をする研究者に多く資金が流れてしまう

 

研究論文で強い印象を与えるためには、新しい分野の初期段階で論文を発表することが重要

 

しかし、新しい分野で国の審査を通過するのは簡単ではない

 

したがって、新しい分野の研究がしにくくなってしまう。

 

成功しているところに資金を集中させるのは、良いとは言えない。

 

やばいじゃん!
日本の衰退が加速しちゃうよ!

落ちつきなさい。まだ、間に合うんじゃ。

 

研究予算の対策

 当然ながら研究予算を増額する必要がある。

 

文部科学省の予算が足りないなら、他の省庁の予算から回す必要がある。

 

それくらい、早急に対策する必要がある

 

優秀な研究者の流出を防ぐ

今すぐに増額することが叶わなくても、5年後を目安に徐々に研究予算を増額する旨を発表するのが良い

 

これで、ある程度の日本国内からの優秀な研究者の流出を防ぐことができる。

 

日本が研究者を見捨てていないという意思表示になるからだ。

 

海外からの研究者の取り込み

 海外の研究者に魅力的な給与家族への待遇を提示し、海外から優秀な研究者に来てもらうことで日本の研究の促進となる。

 

また、日本から流出した研究者の穴を埋めることもできる。

 

競争的資金への対策

 基準としては、各研究室の代表者につき200〜300万円は確保するべき。

 

お金がないが故に研究がゆっくり進んでしまうのは、若さという才能を無駄にしているのと同じ。

 

また、まだ成功していない分野へ投資することで、インパクトのある論文が発表できる

 

まとめ

・研究予算はとても重要!
・成功しているところにお金を注ぎ込むという考えを捨てる!

 

でも、国の予算的にそんなお金あるの?

国以外からも「寄付」や「資産運用」が重要じゃな。

 

大学の収入源

日本の大学の収入源と問題点(中)

国からの補助金

→国の研究予算が少ない

 

企業からの寄付

→大学は営利目的ではないため、完全な寄付になる形が多く、事業で必要な場合以外で寄付はほとんどない

 

・わずかな資産運用

→収入と言えるほどの運用しているのは東大のみで、利回りは1.94%と低い。

 

資産運用に関して知りたい方は以下の備忘録をお読みいただくとわかりやすいかもしれません!

 

 アメリカの大学の収入源

大規模を占める個人寄付

 アメリカのイェール大学には、2017〜2018年のたった1年間だけで総額5億ドルを超える寄付金が寄せられている。(東大の約6倍)

 

イェール大学の方が生徒数多いとかそういう理由ではないの?

1学年の卒業者数は東大の半分なんじゃよ。

じゃあ、寄付金の額を1人あたりに換算したらとてつもなく差が出るね!

 

この寄付金の75%は個人寄付、60%以上は卒業生からの寄付となっている。

 

世界トップレベルの運用能力

 もう一つの収入源として、資産運用があげられる。

 

例えば、ハーバード大学の運用は1974〜2019年の45年間でならすと、なんと11%を超えている。

 

さらに、運用する元金が大きいため、運用による利益も大きい

 

国からの研究委託

 アメリカでは、国の研究を大学に委託することが多い。

 

この委託があるため、国からの莫大な委託予算がある。(ちなみに日本は国の研究は国立研究所のみと言っても良いレベル)

 

アメリカは個人でも寄付しててすごいね〜!

それには、ある仕組みが関係しているんじゃよ。

 

アメリカの寄付の仕組み

税金の制度

 アメリカでは大学や公的な研究機関への寄付金は免税対象となる。

 

したがって、政府に税金として渡すくらいなら寄付にしようと考える人もいるため寄付が多い。

 

会社との連携

 アメリカでの多くの大企業には社員や社員の配偶者が大学に寄付した場合、その寄付金額の同額を会社からも大学に寄付するという仕組みがある。

 

資産のまま寄付できる

 アメリカでは資産、すなわち現金以外(株など)でも寄付することができる。

 

日本ではそれができず、一回現金に戻すときに税金がかかる

 

富裕層の多くは現金ではなく資産として持っていることが多いためかなり効果的。

 

日本はこれからどうすれば良いの?

安宅和人氏によると、10兆円用意するべきだそうじゃ。

 

日本の大学の収入源見直し

10兆円の基金運用

 大学の運営には継続した収入が必要である。

 

そのため、10兆円を準備し、各参加機関からの寄付もまとめて入れる。

 

そして、運用のプロフェッショナルを集めて東大でこの10兆円を運用するのが良い。

 

目指すのは7%以上

 

日本の未来を背負った研究機関の運用となれば誇り高いため、見合った報酬を用意すれば運用のプロフェッショナルが運用してくれるはず。

 

翌年からはその運用により余力で、10程度の大学、機関を募り、まとまった運用をしていくのが良い。

 

その他制度の見直し

 日本も、アメリカのように寄付しやすい制度を整えるべき。

 

そうすれば、寄付は自ずと増えるはず。

 

日本にそんなお金あるの?

使い道を変えて生み出すべきなんじゃよ。

 

日本の予算

現在の使い道

 現在の予算の使い道の多くは、年金や介護費、医療費などの社会保障関係費となっている。

参考↓

国の支出・収入の内訳は? : 財務省

 

もちろん、今の日本を作り上げた高齢者の方々に使うのも良いが、多くのお金を過去に対して使っているとも言える。

 

 

これからの使い道

 未来を担う層にお金をもっと使うべき。

 

数%だけ若者にシフトするだけでも日本の未来は変わる!

 

具体的な使い道としては、研究者の待遇学生の学費生活費科学技術予算など。

(「シン・ニホン」では、これらの具体的な金額、さらには原資を生むたたき台まで記載されています。)

 

若者から訴えかけるべきなのかもしれないね!

通常の選挙は高齢者に有利だからのう。

 

 

以上でPart5終了です!

 

最後まで読んでいただきありがとうございました!

 

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また、この記事は要約ではなく私が新しく得た知識をまとめたものなので 具体例やもっと詳しく知りたい、根拠となるデータが見たいという方はぜひ「シン・ニホン」を読んでみてください!

 

「シン・ニホン」から学んだこと最終回のPart6はこちら!